先に、結論。

年賀状を出し続ける義務はありません。ただし、長く続いたやり取りを終えるなら、一言あると誤解を減らせます。

年賀状じまいの妙なところは、やめるための年賀状をもう一枚書かなくてはならない気がしてくること。毎年の賀状が楽しみな相手もいるので、突然途絶えると心配されることはあります。でも、紙の挨拶をやめる話を、付き合いそのものの終了と混同する必要はありません。

この面倒、どこから来る?

毎年続けたことをやめるには、特別な理由と正式なお知らせが必要な気がしてくる。はがきをやめることと、相手との関係を終えることは同じじゃないのに。

状況によって、答えが変わる

こんな場合どう考えるか
普段からLINEでやり取りする親しい友人

『来年から紙の年賀状はやめることにしたよ』と気軽に伝える方法が自然です。相手の返信を強制しない言い方にします。

年賀状だけでつながっている親戚や恩師

最後の賀状に感謝と今後の連絡手段を添えると、はがきをやめても関係を切りたいわけではないと伝わりやすくなります。

長年付き合いのない相手への発送を止める

必ず全件の告知状が必要という決まりはありません。相手の連絡手段を考え、必要なら個別に短く一言添えましょう。

仕事上で年賀状を送っている取引先

組織としての発送方針や引き継ぎがあるため、個人の年賀状じまいと同時に処理せず、担当者や責任者に確認します。

今年はすでに年賀状をもらっている

お礼の連絡を返してから来年以降の方針を伝える方法があります。返事に長い決意表明を書く必要はありません。

01

『出さない』と『絶交』を同じにしない

年賀状じまいには、すべての相手に共通する万能文例があるわけではありません。ふだん連絡を取る友人と、年一度だけ近況を伝えてきた親戚では、相手が年賀状に期待している役割が違うからです。まずは相手が失うものが『はがき一枚』だけなのか、『唯一の連絡手段』なのかを区別してみます。

長く賀状を交換してきた相手に最後の一枚を送るのは、一つの丁寧な方法です。しかし告知のための賀状を全員に送らなければいけないという全国共通の手続きはありません。普段LINEで話す相手なら、会話の中で『来年からは年賀状をお休みするね』と伝えるだけで不自然ではありません。

日本郵便の公式案内は年賀状の差し出し時期や配達方法など郵便サービスを説明していますが、個人に毎年送る義務を課すものではありません。郵送サービスがあることと、ある人に使い続ける義務があることは別問題です。形式を終える決断まで郵便の決まりに見立てないことが大切です。

02

相手別に3つの終え方がある

日常的に会う友人なら、わざわざ形式ばった『年賀状じまいのお知らせ』を作る必要はありません。雑談の一部として一言伝え、代わりに年始にメッセージを送るかどうかも互いのペースで決めれば十分です。文面の完成度より、相手との距離感に合っていることを優先します。

年賀状だけの付き合いが続いている親戚や恩師なら、最後の一枚でこれまでの便りへの感謝を書き、以後は控える旨を短く伝える方法があります。連絡先を添えるかどうかは今後も交流したいかで判断します。住所や個人の連絡先を広く配らないようにする配慮も、実際には大切です。

03

『あなたにだけ出さない』と誤解されない書き方

『高齢になったので』や『印刷が面倒で』などの理由は、本人が本当にそう思うなら書いて構いません。ただし説明を装飾しすぎると、理由の真偽ばかりに目が向きます。『来年から年始のはがきでの挨拶は控えます』と決定を簡潔に示し、関係への感謝を添えるほうがすっきりします。

『すべての皆さまに対して年賀状のご挨拶を控えます』と書くのは、特定の人だけを外したのではないと伝える方法です。一方、家族や仕事の関係で例外があるなら、無理に全員一律だと宣言する必要はありません。文面を守るために後から不必要な説明を増やすより、事実に合った範囲で表現します。

04

届いた年賀状への対応

すでに相手から賀状が届いているなら、『今年でやめたから返信しなくていい』と一律に突き放す必要もありません。旧年のお礼と近況を一言だけ返し、以後のはがきは控えると知らせてもよいでしょう。どの手段で返事をするかは、相手との普段の連絡の仕方に合わせます。

会社名義の年賀状は、個人の判断だけで止められない場合があります。取引先とのやり取りが含まれるなら組織の方針を確認してから動きます。私的な挨拶で形式を減らすことと、仕事の対外連絡を変更することを同じ『マナーじまい』にまとめないようにしましょう。

ひとことの例

長く年賀状を交わしていた相手へ

これまで毎年、年賀状をありがとうございました。来年からは年始のご挨拶を控えることにしました。また折にふれて近況をお伝えできればうれしいです。

この文面は一般例です。相手との関係に合わせて言葉を変えてください。

ここは一律に決めない

『一度告知しないと失礼』という全国共通の決まりはありません。

会社・取引先の年賀状は組織の方針が優先する場合があります。

よくある疑問

年賀状じまいの年賀状を最後に一枚出すべきですか?
最後の一枚を送ると誤解が減る場合はありますが、送付自体を必須の手続きと考える必要はありません。普段の交流がある相手には会話やメッセージでも伝えられます。
『皆さまに』と書かないと、一人だけ外したと思われますか?
一律にやめる事情を伝えたいなら有用な表現です。しかし全員に同じ理由や対応を求める必要もありません。実際に誰に送らないかを決めたうえで、事実に沿った文面にします。
年賀状をやめた後も新年の挨拶を送る必要がありますか?
年始の挨拶を別の手段で続けても、普段の連絡だけにしても構いません。相手との関係を続けたいか、連絡の頻度をどうしたいかで選びましょう。
返事をしないのが失礼だと思われたらどうすればいいですか?
相手が理由を尋ねたら、はがきでのやり取りを終えることにしたと穏やかに説明すれば十分です。相手が年賀状を大事にしているなら、その思いまで否定する必要はありません。

じゃあ、実際どうする?

  1. 誰との年賀状を終えるか確認する

    送付先を『毎日連絡する相手』『はがきだけの相手』『仕事関係』に分けて見直します。いきなり同じ文例を宛名リスト全部に流さず、相手が何を期待しているかを考えます。

    年賀状の交換に意味がある相手だけは短い告知が親切なことがあり、一律の自動送信が余計な誤解を作るからです。
  2. 連絡手段ごとに伝え方を変える

    会う友人には会話で、遠くの親戚には最後の賀状で、メールを使う相手にはメールで方針を伝えます。自分が無理なく続けられる関係を残すことを優先します。

    形式をやめるために、今までより多くの儀礼や発送作業を増やすのは本末転倒になりやすいためです。
  3. 理由は短く、感謝は具体的に書く

    たとえば『毎年の年賀状をありがとうございました。来年からは年始のはがきでのご挨拶を控えます』と、これまでとこれからを分けて伝えます。

    思わせぶりな事情説明より、何が変わり何が変わらないかが明確なほうが相手は戸惑わずに済みます。
  4. その後に届いた賀状には一度落ち着いて対応する

    翌年も年賀状が届いたら、事情を知らない相手を責めず、必要に応じて短く近況やお礼を送ります。年賀状じまいを守らせるための催促はしません。

    相手には相手の挨拶の習慣があり、双方が同じ年に同じ手段をやめる必要はないためです。

こういう時は話が違う

遠方の親戚と年賀状以外の連絡手段を持たず、安否確認の役割がある場合

紙の年賀状が唯一の安否確認なら、やめる前に代替の連絡手段を考えたほうがよい場合があります。形式を減らして関係まで途絶えさせたくないなら、別の近況報告を一度相談します。

会社名義で取引先への年賀状発送を継続しており個人で中止できない場合

会社の顧客対応や対外挨拶は個人だけで廃止できない場合があります。発信者名義、送付先管理、会社のポリシーを確認したうえで、業務の変更として扱う必要があります。

この話の根拠と、限界

日本郵便は年賀状の引受開始日と元日配達の目安を公式FAQで案内している。

これは年賀郵便のサービス運用についての一次情報です。個人が特定の相手に毎年賀状を送る義務の根拠にはならないことを明確にして参照します。

参照資料を読む ↗確認日:2026-10-13 / 一次資料

日本郵便の公式年賀状印刷サイトは、相手との関係別の文例や書式の違いを説明している。

手紙の文例として有用ですが、年賀状をやめる際にこの書式で最後の一枚を必ず送らなければならないという規則ではありません。

参照資料を読む ↗確認日:2026-10-13 / 一次資料

郵便局の年賀状サービスでは賀詞の種類による敬意表現の違いを説明している。

これは送る場合の伝統的な表現についてのガイドです。そもそも送らない選択の是非とは分けて説明する必要があります。

参照資料を読む ↗確認日:2026-10-13 / 専門資料

年賀状しか接点のない相手との関係は、普段連絡できる相手とは異なる条件として検討する必要がある。

相手の期待や代替連絡手段は本サイトの編集上の判断であり、日本郵便が義務づける事項ではありません。官公庁の規則として紹介しないことが重要です。

参照資料を読む ↗確認日:2026-10-13 / 二次資料

参考にした資料

一般的な慣習を確認するための資料です。本文中の個別の勧めは本サイトの編集判断を含みます。

  1. 日本郵便|年賀状の引受に関する公式FAQ
  2. 日本郵便公式年賀状印刷|親戚宛の年賀状の書き方
  3. 日本郵便公式年賀状印刷|賀詞の意味と使い分け
  4. マナーとビジネス知識|年賀状の基本的な書き方と返信